すごくよいものを読んだのでまとめておこうかな
(随時更新:いっぱい実況してたTwitter(Xとは呼ばない)にログインできるようになったら追記するかも)
以下はかなりそこそこネタバレ
はじめに
ほんまに面白いこと考えてるんだからもうちょっとわかりやすく話してほしいよ…お前の考えてることがもっと知りたいよ…スターレイルくん…にピノコニーを読んで強く思った。それくらいすごい。ピノコニーって…
なんか物語の解釈とかはもういっぱい先行研究がありそうなので、好きなキャラの感想を書きます。
にはね〜 この二人の「わからなさ」と「わかりやすさ」の対比と、それぞれがもたらす物語上の効果がとっても好き。
アベンチュリンはもう当たり前のように大好きなんだけど、思ったよりサンデーが…好き……
アベンチュリン
まあ好きだよ…こんなん好きだよ…
わたしは世界を憎んでいるのに誰かに愛されていた過去があって憎みきれない、優しさが捨てきれない男が好きなので………
アベンチュリンって作中だと「イカれたギャンブラー」ってずっと言われるんだけど、彼自身が「絶対に負けない幸運」の持ち主であることを考えると彼は全然ヒリつくスリルを求めているわけではなく、99%くらいの確率で決まっている勝負についてしたり顔で賭けているだけなんだよな、と思うとだいぶ堅実な男なんだと思う。
アベンチュリンにとって「カカワーシャ」であることって祝福である以上に呪いで、でも自分の「幸運」のために死んでいった家族のために彼は生きていかざるを得ないの、地獄なのだがそれ以上に!長々と自分の壮絶な過去を他人に話そうとしない!わたしたちが知る「カカワーシャ」の顔は、全部アベンチュリンがひとりで見ている夢で、全部自己完結なんですよね。結局アベンチュリンは自分の身をまたチップにすることで、自分の願いを叶えようとした。
まあこのへんどうしてアベンチュリンと主人公たちが戦わなきゃいけなかったのか未だによくわからないんですが………
なんで自分の身を賭けたかっていうと「状況的にそうせざるを得なかった」のもあるんだろうけど、実際アベンチュリンは「それ以外の方法を知らない」んだと思う。でもそれって自己評価が低いんじゃなくて、むしろ最も高い賭け金として自分を見ているからで…
いやまあやっていることは全然無鉄砲な自己犠牲なので、結果自己評価が高いか高くないかって関係ないんですけど。レイシオもそう思うよね?どうでもいい?レイシオもそう思うって言ってるよアベンチュリン。
で、ピノコニーの作中どこが好きだったかっていうと、このアベンチュリンの「カカワーシャ」の部分なんですよね。
アベンチュリンの回想シーン、ツガンニヤ人の独特の言い回しや文化がこれでもかと出てくる上にその文化に関しては一切説明がない。だけど、それに関してはそれでよくって、なぜならツガンニヤはもう滅びている民族だから、アベンチュリンしか覚えている人がいない。
でも、「地母神」が荒野に生きる彼らにとって本当に大切な存在で、「手合わせ」が幸運を分け与える儀式のようなもので、その時に唱えるフレーズが大切な言葉であるということはアベンチュリンの作中の回想と振る舞いからよく分かる。それが分かればもうそれだけで良い。なぜなら「分からない」ことで、「もう失われてしまったもの」とそれに対する哀愁をわたしたちは感じることができるから。
これってめちゃくちゃすごい。本来わたしたちとアベンチュリンってすごく遠く離れているはずなのに、「深く説明されない」「わからない」ことで、おそらくアベンチュリンが感じている懐かしさと物悲しさと苦しみをリアルに想像することができる。その余地がある。
わたしは『崩壊:スターレイル』っていうゲームに対してここまで散々「説明が足りない」「何を言っているかわからない」と言ってキレていたんだけど、ここにきてその「説明のなさ」と「わからなさ」を演出としての武器として扱ってくるとは思わなくて、すごくグッときてしまった。はっきりと他人の記憶に完全には寄り添うことはできないが、余白をあえて作ることで想像させることができるというのをやっている…
ここが私はすごくすごく好きだった。スタレくんってこういうことができるんだ……
アベンチュリンは結局最後の対決の後ほとんど出番がなかったけど、でもまあ配布されてるってことは最新シーズンで出番があるんでしょう。よかったね教授。
マ〜ジでレイシオって気難しくて性格が悪いけどどこまでも善人で面白い。善人じゃなかったらアベンチュリンがもう家族もいないことに対してそれに言及してしまったことを謝ったりしないし、悪態つきながらもアベンチュリンの言うこと聞いてサポートしたりしない。やっぱ奇人向いてないよ、と思ったけど考えたらこの人凡人を自称してたわ。凡人でもないだろ。君は善人だよ。
レイチュリが割とかなり珍しくBLカプとして好きだ…
サンデー
で、アベンチュリンの対極としてサンデーがいるんですよね。
にぼしちゃんサンデーって絶対好みの範疇のキャラじゃないと思ってたんだけど、ものすごく意外に今のところかなり好きなキャラランキング上位にいる。嘘かと思うでしょう…本当です。
復刻が終わったばっかりだから!アグライアを引いたから!しばらく引けないけど、たぶん次来たら引いてると思う。いつ来るかは知らんが…
だって割と本編8割くらい進むまで世に生きる人間の実情を知らないなんかよく見えない秩序系の黒幕だったじゃないですか。いやまあちゃんと出番が来てからもそこそこそうだったけど…
でもサンデーって、世に生きる人間の実情にあまり触れてこなかっただけで、本当に理想とか語ってる場合ではないくらい心が折れる出来事ばっかりあったわけで…それをこっちに追体験させてくるのはどうかと思うが…
でも分かるよ、サンデーってすごく優しくて共感する心も強くて責任感があって、自分が兄でありオーク家の当主であることを強く自覚していてそれに殉ずるかたちで「みんなを幸せにするには」ってずっと思い詰めた結果、「ずっと日曜日の世界を作ろう」「みんな休んでいる間自分だけが起きてみんなの生活を支えていよう」っていうとんでもない結果にたどり着いてしまったんだよな。 でもそれだって現実世界の誰かを殺そうとはしてなかったわけで(まあ見方を変えれば「みんなをずっと夢の世界に閉じ込めよう」ってわけだから皆殺しでもあるけど)
っていうのをさあ!『週休7日』で一発でわからせてくるスタレくんさあ!凄すぎるだろ!!!!!!!!!
マジですごいよ。サンデーが「みんなにとっての日曜日でありたい」と思っているっていうの、「ずっとお休みだったらみんな嬉しいだろうなあ」っていう純粋さと、「みんなつらい思いをしてほしくないなあ」っていう無邪気な優しさと、「みんながお休みしている間ワタシは1人それを支えていましょう」っていう自己犠牲精神と、そもそも「お休みの日はみんな幸せなものなんだろうな」っていう思い込みと『個』の見てなさがすべてこの『週休7日』のくだりで説明できてしまう。こんなにわかりやすい具体的で卑近な言葉で、簡潔にキャラ性を説明することがスタレくんにはできるんだ。なんで今までやってきてくれなかったんだよ…
崩壊スターレイルくんってもしかしていっつもこんなに面白いことばっかり考えてるの?
もっとわかりやすい言葉でわたしに教えてよ…お前の考えてることめちゃくちゃ面白いよ……ねえ…どうして…今まで………
わたし本当に全部終わった後にピノコニーに別れを告げるサンデーのパートがすごく好きで、あそこでちゃんと長めの尺を取ってお別れパートを作ることでサンデーの人間性を担保してくれるのがすごく良かったし、彼の行く先がまだちゃんとあり、物語に関わってきてくれるって明確に示してくれたのがめちゃくちゃ嬉しかった。
サンデーは杓子定規な男ではあるけど、その融通の効かなさをちゃんと自覚していて、なんとか折り合いをつけようとしているのがあの8日目なので…
にはさあ〜ロビンとのお別れのシーンで最後まで自分のことを明かさなかった「不器用な兄」のサンデーが大好き〜〜〜〜!!!!!!!!!
それを全部わかってて最後まで指摘しないロビンも大好き〜〜〜〜!!!!!!!!
ロビンってさあ、めちゃくちゃいい…すごく強くて大好き……兄とは全く違うやり方で世界を変えようとして、大好きな兄が完全な悪の形でいなくなってしまってもそれをおくびに出すことなくピノコニーの上層部で気丈に振る舞う姿、あんまりにも気高い。そういう「妹」って大好きで… もしかしたら今生でもう2人は会うことはないのかもしれないけど、でもそれはそれでいい結末なのかも。でもサンデーが『列車組』に加わった以上、割と2人はすぐそばにいるんじゃないか?どうしようあっさり再会してたら。
てかさあ、にはこういう「頑張って悪役やってた心根が善の男が物語の関係で1回ズタボロになって主人公陣営に加わってくる」展開が大好きでさあ…
サンデーにはマジでこれから列車に乗っていろんな景色を見て欲しいし、色んな価値観に触れて欲しい…その旅路をずっとそばで見ていたい…と思った。自分で名前決められるタイプの主人公のゲームって基本主人公カプを見ない人間なんだけど、サンデーと星のやつは割と見ていた。わかりやすい…
おわりに
スタレって面白〜!でもマジで面白さがわかるまでに時間がかかりすぎる……
あんまりヤリーロせんしゅうらふがわからなくてもピノコニーは十分楽しめる、というかアベンチュリンとサンデーの面白さが分かればお釣りが来るレベルで楽しいので、みんなもピノコニーを読もう!
わたしはひと足先にオンパロスに向かいます。待ってろ…アナイクス…!